2020年9月3日木曜日

Crass 「They've Got A Bomb」(1978) 和訳


They've Got A Bomb (彼らは爆弾を所有してきた)


奴らは世界を破壊しないだろうさ
そう、奴らはそんなに狂っていない
君は役所を扱っている
奴らはそんなに狂っていない
政治的な解決ではないのに
なぜ、俺たちは気を使わなければならないんだ?
それを長引かせようとしている
馬鹿な頭の持ち主は誰だと考えているんだ?


4,3,2,1 発射!


奴らはそれを使うのを待てない、待てないんだ
奴らはそれを試すのを待てない
使うのを待てないんだ
奴らは爆弾を手に入れた
爆弾を手に入れた
奴らは使うのを待てない
俺に使うのが待てないんだ


20数年、今までこの光を待っていたんだ

       ・ 
       ・
       ・


20数年、今までこの光を待っていたんだ
馬鹿な奴らは考えた、自分たちはいずれ灰になるのだろうと
4分間の警告は何年にもわたって追い込みをかけている
我々は、自分たちの恐れを確かめるために奴らを待っていたのか?


4,3,2,1,  発射!


奴らはそれを使うのを待てない、待てないんだ
奴らはそれを試すのを待てない
使うのを待てないんだ
奴らは爆弾を手に入れた
爆弾を手に入れた
奴らは使うのを待つことができない
俺に使うのが待てないんだ

奴らは爆弾を小さくし、そしてそれを戦術とよぶ
死の灰を止めろ
実践的、戦略的な殺人機械で彼らの風景を汚した
不適合者どもを粉みじんにするために実用化するんだ


4,3,2,1 発射!


奴らはそれを使うのを待てない、待てないんだ
奴らはそれを試すのを待てない
使うのを待てないんだ
奴らは爆弾を手に入れた
爆弾を手に入れた
奴らは使うのを待つことができない
俺に使うのが待てないんだ

俺に、俺に、 俺に、 俺に、 俺に、俺に
俺に、俺に、 俺に、 俺に、 俺へ、俺に
俺に、俺に



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1st「 The Feeding of the 5000」(1978)に収録。
爆弾(恐らく原爆)を使用した側のそこまでに至った経緯、特に誇大妄想的に肥大した加害意識を止められず爆弾投下を待ち望んでいるさまを描いています。スピード感の欠片もないスカスカな音域が、Steve Ignorantが前のめりに舌足らずに歌うことで不気味な焦燥感を得ています。
中盤の沈黙の後の爆弾が炸裂したかのような音も刺激的であり、またここの部分はライブではコラージュ音声&映像を流していたようで、4th「Christ The Album」2枚目のライブ音源のなかで「Bomb Plus Tape」として聞くことができます。

2020年9月1日火曜日

Crass 「Darling」(1979) 和訳





Darling (愛しい人)

彼らが愛をまるで神性のように私たちに売るのは
それが社会的な猥褻であるときだけ
その下では、私たちは皆、愛されるべきものである

ハロー英雄、英雄さんこんにちは、こんにちは英雄さん
こんにちは、こんにちは
ハロー英雄、英雄さんこんにちは、こんにちは英雄さん
こんにちは、こんにちは
こんにちは、こんにちは、こんにちは、こんにちは、こんにちは、こんにちは、こんにちは
こんにちは、こんにちは、こんにちは、こんにちは、こんにちは、こんにちは、こんにちは

猥褻感情 ヒーロー、ハロー
強迫観念 執着 ハロー、ハロー
庇護欲 ヒーロー、ハロー
お前の財産を守れ エノラ、ハロー
財産 財産 ヒーロー、ハロー
強迫観念を守ってろ ヒーロー、ハロー
強迫観念 圧迫感 ハロー、ハロー
猥褻感情 ヒーロー、ハロー

ハロー、英雄、英雄さんこんにちわ、こんにちわ英雄さん

猥褻な感情 猥褻、卑猥
庇護欲 お前の財産を守れ 財産、財産
強迫観念を守ってろ 強迫観念、圧迫感
保護、保護、保護......

ハロー英雄、英雄さんこんにちわ、こんにちわ英雄さん
ハローハロー、ハロー英雄、英雄さんこんにちわ
こんにちわ 最高の保護者さん こんにちわ




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2nd「Stations of the Crass」(1979)に収録。
次作ペニゼンビーにつながるテーマ?なんでしょうか。言葉遊びが多いと思われますが、Heroと呼ばれた人間や活動(例えば原爆投下)が実際に行っている行為のなかの猥褻さ、偽善さを告発した歌詞でしょうか?わからん。
女性ボーカルのヘロヘロ連呼には少し笑いも感じます。また、途中でEnolaという単語を混ぜ込んだサブリミナルな感覚は、Reality Asylum中盤のハラヒロ、シマヒロ、ヒロシマヒロシマヒロシマ…を思い出す曲でもあります。
とっても耳障りなこの曲、Nagasaki Nightmareと同じくライブではその狂気度を増してハードコア化し、つんのめりながら高速でハロハロハロハロ行って本当にきもい(大好き)。活動後期ではどんどんやけぐそ気味に高速化しているっぽく、「Live At The Zig Zag Squat, 82」「Christ The Bootleg」などで音質は悪いですがぶっとんだアレンジが聞けます。